債権管理ナビ/売掛金の回収をどう促進し管理するのか/未回収の催促はどうするのが一番良い?

未回収の催促はどうするのが一番良い?

売掛金の回収など、取引先に対する催促業務に関して、知っておくと役立つ各種の知識を取りまとめてご紹介していきます。

取引先への催促業務、知っておきたいあれこれ

企業同士の取引の場合、代金の回収業務というものは、比較的スムーズにいくもの…と、つい思ってしまいがちです。もちろん、そうあるべきなのですが、何事も必ず上手くいくとは限らないのが世の常です。マンガ『ナニワ金融道』や『闇金ウシジマくん』で描かれるような、えげつない世界とまではいかなくても、取引先への債権(売掛金)の催促業務にのぞむのであれば、予め、それなりの知識やノウハウを学んでおくことが賢明です。

例えば、企業同士の商売であれば、売掛金の支払い期日というものは明確に定められているはずです。もしもその期日通りに支払いがなされていないのであれば、直ちに催促業務に取り掛かるべきです。期日通りに支払いがなされていないという時点で、相手から自発的に支払いをしてくれるという期待は捨てるべきです。

また、相手方の経済状況が厳しく「支払うつもりはあるが、今は全額返すのは無理」という場合も往々にしてあることでしょう。その場合は必ず、「いくらなら払えるのか?」「いつなら払えるのか?」という質問をして、言質をとってください。そうした言葉を発せさせることによって、相手の心理的プレッシャーを増やし、約束を破ることへの罪悪感も生まれてきます。心理的にも重要なテクニックですので、ぜひ覚えておきましょう。

催促の方法はメール?電話?

結論から先に申し上げてしまいますと、債権の催促を行う方法として一番効果的なのは、当事者同士が対面して行うやり方です。逆に一番効果が薄いのがメールでの督促。電話はメールよりは効果的ですが、対面よりは低いという感じになります。より詳しくご紹介していきましょう。

メールでの催促

これははっきり言ってしまいますと、無視されてそのまま放置されてしまう可能性大です。文字を画面で見るだけですので、相手にとってもあまりプレッシャーにはならないからです。

それでも、良心的な相手であれば、「もう少し待ってくれ」といった返信メールが帰ってくる場合もあるでしょう。そうした場合には、前述したように、「いくらなら払えるのか?」「いつなら払えるのか?」ということを問いただしてください。また、「では、今後の支払計画についての相談をしましょう」 といった具合に、対面での話し合いを設けるきっかけとして利用するというテクニックも使うとよいでしょう。

電話での催促

声が聞こえる分、メールよりは大きな効果が望めます。相手にとって無理のない金額であれば、スムーズに支払いに応じてくれる場合もあるでしょう。ただし、相手にとって厳しい金額の場合、電話口でだけ都合のよいことを言ってかわされてしまうというケースも増えてきます。

また、いわゆる逆ギレ的な対応をしてくる場合も然りです。大事なのは、相手から支払いの言質をとるということですので、その点を第一に心がけてください。また後の証拠として使えるように、電話内容は録音しておくのが賢明です。

最も効果的な直接会っての催促

相手の顔が見えるため、電話やメールよりも格段に効果があります。その上で、相手が売掛金の一部でもその場で支払うという場合には、受け取った上で、残り分をどうやって支払うかも話し合いを行います。

その際には、売掛金の一部であることを明記した領収書を渡し、控えも取っておきます。一部支払の事実は、「債務の承認」 と見なされるからです。また支払い期日の延期や分割払いなどを交渉する際は、必ずその内容を記載した正式な契約書を作成してください。もちろん署名と捺印も行います。これもまた、キチンとした証拠になるからです。

何度も催促してもだめな場合は?

上記のような電話やメールに一切応じず、対面の催促も拒否されるという場合には、もう一段階上のステップとして、催促状を配達証明付きの内容証明郵便で送付するというやり方があります。

相手の名前/自分の名前/請求日/債権内容/債権額/支払い期限/振込先などの必要事項を記載した上で、もしも無視した場合は、「何らかの法的手段を取る」という 旨を明記しておきます。内容証明郵便にして配達証明も付けておけば、相手方は、「自分はそんな内容の手紙は受け取った覚えはない」という言い逃れはできなくなります。

それでもなお、催促を拒否するようなら、簡易裁判所に民事調停 の申し立てを行いましょう。民事調停は費用も安く手続きも比較的簡単に行えます。示談交渉を嫌がっている相手も、裁判所からの呼び出しを拒否すると5万円以下の過料に処せられますので、相手も無視できないはずです。

裁判官と調停委員2名で適切な法的判断をくだしてくれ、調停が成立すると、裁判所で 和解調書 が作成され、それが債務名義となり約束を破った場合 裁判をしなくても強制執行(差押)が可能 となります。

回収不能になる前に見える化しよう

以上の通り、取引先が業績悪化によって売掛金が支払われなくなった場合、その催促や回収には大きな労力が必要になります。そうした事態を回避するには、売掛金の管理をシステム化し、取引先の売掛金の支払い状況を「見える化」しておくことが効果的です。少しでもおかしな兆候があれば、回収不能になる前に先手を打って行動することも可能になります。

まとめ