債権管理ナビ/売掛金の回収をどう促進し管理するのか/売掛金がマイナスになるってどういうこと?

売掛金がマイナスになるってどういうこと?

本ページでは、売掛金のマイナスという事態についての解説や、防止するための方策などを取りまとめてご紹介していきたいと思います。

売掛金のマイナスはありえない!ミスを疑いましょう

本来、売上に対して発生する売掛金が経理上マイナスになることはありえません。必ずどこかで経理上のトラブルがあり、人為的なミスがおこっています。まずは、どこでそのミスがおこっているのか、じっくり見直す必要があります。

借方・貸方を逆仕訳で計算していないか

借方・貸方を逆に仕訳して売掛帳簿に記載されてしまうと、売掛金がマイナスになってしまうことがあります。勘定科目によって、認識の違いが出てくる借方・貸方は、特に経理初心者の人が混同しやすく、間違いやすいです。

まずはこのパターンの間違いがないかを探してみましょう。

人為的な単純ミスを発見したら正しく修正する

勘定科目や借方・貸方による間違いなどを発見したら、直ちに正しい仕訳方法で修正をおこないます。借方・貸方を逆に仕訳していた場合は、一旦その逆を入力してプラスマイナスゼロに戻します。そのあと、正しいかたちでもう一度入力し、売掛金を合わせていきます。

売掛金の未回収もマイナスの原因となることも

取引先から売掛金の回収をしていなかったケースや、回収はしていたが入金処理をしていなかったという単純ミスも売掛金のマイナスの原因となります。

未回収となってしまう原因は色々ありますが、取引先の経営が危うく支払いをおこなわないケースや取引先ごとに入金処理をおこなわず杜撰な会計処理で埋め合わせたケースが考えられます。

請求書や督促状を駆使する、日々の入金処理が適切におこなわれているかどうかをチェックするシステム作りが不可欠となってくるでしょう。

売掛金で損しないための管理法

売掛金のマイナスの一例をご紹介しましょう。とあるアパレル店では、常設店舗の他、不定期に臨時店舗を出店するという販売方式を行なっていました。そしてある月、本来であれば未回収の売掛金は500万円ではるはずなのに、800万円となっていることを経理担当者が発見。慌てて調べてみると、その数ヶ月前に期間限定で臨時店舗を出店した時の売掛金が回収できていなかったためと判明したそうです。

こうなってしまった原因は、相手先ごとの入金額が対応する売上計上額と整合しているかを確認しておらず、また売掛金の入金処理を一緒くたにしてしまっていたため。以後、この会社では、取引先ごとに毎月入金と売掛金残高を適宜確認するやり方に改めたそうです。

これはあくまで一例であり、売掛金がマイナスとなってしまう理由は実に様々です。ひとつ確実に言えるのは、適切な入金管理を行えば、売掛金の回収状況を明確に把握でき、未回収金への対応をキチンと行うことができ、ひいては売掛金のマイナスという事態を防ぐことができます。

売掛金が回収できないリスクとは

改めてご説明するまでもありませんが、企業というものは商品やサービスを提供する対価として料金を受け取り、利益とすることで成り立っています。売掛金が回収できないということは、単に利益を得られないというだけではなく、商品やサービスを無償で提供したということになり、経済活動として、まさにマイナス。そんな事態が続けば、従業員への給与支払いもできなくなり、ひいては会社自体が立ち行かなくなり、倒産となってしまいます。

また前述の例のように、本来であれば支払われるはずの売掛金が未回収となっていたことに気がついていなかった、あるいは取引先が何らかの事情で売掛金の支払いを履行してくれないという事態も起こり得ます。もちろん直ちに対処を行い、未回収だった売掛金が支払われれば、企業として被るダメージは少なくて済みます。

ただし「売掛金には時効があるってホント?」のページでもご紹介しています通り、売掛金が未回収のまま気づかず、一定期間何もアクションを起こさずにいると、時効となり、その売掛金が無かったことになってしまうのです。いささか理不尽で信じがたいことではありますが、それが現実。だからこそ、売掛金の支払いがちゃんとなされているか、未回収残高はどれくらいかということを正確に把握し、齟齬があった場合は、速やかに対処を行わなければならないのです。このことは、よくよく心に留めておいてください。

売掛金の回収を弁護士に依頼する場合のメリット・デメリット

上記の通り、売掛金の支払いや残高を適切に管理しておけば、支払いが履行されない事態となった場合にもすぐにその事態を把握し、適切な対処を行えば、支払いが正常に戻るという可能性が高まります。それこそ取引先の単純なミスやうっかりなどであれば、それ以後の取引などにも、さほど大きな影響を及ぼさないで済むでしょう。

しかし、売掛金の未払というものは、そんな単純な理由で起こることはむしろ希で、より厄介な理由で起こることが多いというのが実情です。例えば債務者である取引先企業が業績悪化などで支払い困難な状況に陥ったという場合もあれば、相手先企業が提供した商品やサービスの内容を気に入らないので支払いを拒否するといったケースもありえます。そうした場合には、まず自社で交渉や催促を行うというのが第一。それでも埒があかないという場合には、弁護士への依頼ということになります。ただし、その場合には、メリットとデメリットがあることを理解しておくことが大切です。

メリットとしては、弁護士という法律の専門家に介入してもらうことで、こちらの本気度合いを相手に感じさせ、より誠実な対応を引き出す効果が望めます。また前述の時効を中止する手段を講じてもらうこともでき、さらには債権回収というプレッシャーのかかる作業の心理的負担を軽減できるというのも大きな利点と言えるでしょう。

一方、デメリットとしては、相手との関係悪化は避けられません。また当然ながら弁護士に依頼するための費用が必要となります。その上で、相手先企業が倒産してしまった場合などは、売掛金の回収が不可能な上に弁護士費用が無駄な支払いとなるというダブルパンチとなってしまいます。こうした点は、よくよく踏まえておくべきです。

債権管理システムで、売掛金マイナスを正確に把握

以上の通り、売掛金のマイナスという事態は、その状況を正確に把握し、適切な対処を即座に行うことで、状況は改善される傾向が高く、逆に時間が経過すればするほど、解決が困難になっていく可能性が高まります。

そこでお勧めしたいのが、売掛債権の管理システムを導入し、催促業務を効率化するというやり方です。売掛金のマイナスが発生した事態を即座に知ることができ、タイムラグが大きくなる前に行動を起こすことができます。日々の業務の効率化だけではなく、こうしたメリットも享受できるといのがシステム化の大きな利点と言えるのです。

まとめ