債権管理ナビ/債権管理業務とは/事業によって取り扱い債権種も様々

事業によって取り扱い債権種も様々

販売なのか会計なのか、各事業の業務形態によって債権管理システムで必要とされる内容や範囲も大きく違ってきます。自社のニーズに則した債権管理システムを選ぶためにも、取り扱う債権の種類や各事業領域など知識を深めておきましょう。

扱う債権種が多いほど煩雑になる回収と入金の対応

サービスの内容や商品が多い事業所では、扱う債権種が多く債権管理の業務も煩雑となりがちです。

アナログな手段で対応していて、回収や入金の処理をおこなう経理担当の従業員数も足りていない場合があり、そうなると残業時間が増えてミスが重なり、非効率なサイクルで循環しているケースも見受けられます。

事業ドメイン毎に軸となる債権種が違う

例えば、事業内容が販売を軸にしているのか、会計を軸にしているのかによって債権の種類も変わってきます。販売であれば、経理だけでなく営業が携わってくることが増えるため、顧客管理マスタや与信管理など使い勝手のよいシステムが求められます。

また人材派遣など会計を軸にした事業では、債権の計上や入金決済の際に生じる細かいパターンに対応できるようなシステムが求められます。このように事業者ごとに求められる債権管理内容のニーズは幅広く、それぞれの対策も変わってくるのです。

売上債権、割賦債権、リース債権などのバランス

売上債権ばかりに目がいってしまいがちな債権管理業務ですが、契約期間にあわせて売上金を分割支払いにした割賦債権や、賃貸取引などで活用されるファイナンスリースやオペレーティングリースなどのリース債権も、利子を計上したり契約期間を確認したり、業務を煩雑にさせます。

連結会計になると更に細分化する必要がある

扱っているサービス内容が複数ある場合、1つの事業所に対して内容の違う請求書を複数枚送付するケースがあります。

このような場合は事業所が複数ある請求額を合算して一度に支払いをおこなうと、入金処理でどの請求書の入金額なのかわからなくなり、消込作業が煩雑となってしまいます。会計をさらに細分化していくシステムが求められることになります。

債権種毎に必要となる対応

本来は非効率な債権管理業務を効率的なサイクルに改めるには、素早い業務の遂行で回転効率をあげることが必要です。

事業の資金繰りで重要なのは、売上だけではなくこの売上債権の回転効率に注意を払わなければいけません。まずは債権種ごとの理想的なサイクルをみていきましょう。

売上債権の回収と債権消込までの期間及びサイクル

売掛金が同じ100万円の顧客が複数あったとしても、すべての顧客が支払期日までにきっちり支払ってくれるわけではありません。支払期日ぎりぎりのところもあれば、過ぎてから支払うところもあるでしょう。

回収能力が低く支払期日を過ぎてから支払う顧客が増えると、そのぶん消込までの業務も遅れてしまい未集金を増やす結果となってしまいます。回転効率をあげるには、迅速に売掛金を回収する能力が必要なのです。

割賦債権の回収と債権消込までの期間及びサイクル

売掛金100万円を5回にわけて支払うといった割賦債権の場合、期間やサイクルは状況によって変動するため、より業務の内容は煩雑になります。

通常の業務に加えて利子を計算しなければいけないことや、支払いが遅れた場合の遅延料金の発生、支払いが前倒しとなった場合の利子の減額など、消込作業に至るまでの期間は一定しません。その都度、的確な対応を施すことが必要となってくることでしょう。

リース債権の回収と債権消込までの期間及びサイクル

不動産業などでよく見られるリース債権は金額が大きいものが多く、担保や保証人を条件つきにしている場合もあることから、より高い回収能力が求められることになります。

支払いが遅延する顧客が滅多にいないことから、回収から消込までの期間は比較的一定しやすいのが特徴なのですが、万が一の場合に臨機応変に対応できる能力が求められてくるでしょう。

問題は回収と反映計上+債権消込までの煩雑さ

上記のことから、いかなる場合であっても問題視されるポイントは、売掛金を回収する能力と迅速に計上売上に反映させる能力、そして消込までの煩雑な業務内容を抜かりなく遂行していく必要があります。

整理が行き届いている必要がある

迅速に会計処理をおこなうには、顧客データの管理など整理が行き届いていることが必須条件となります。社内全体、誰が見てもわかるような明確な基幹システムをつくりあげることが大切です。

各債権毎の予定管理、入金管理、債権消込の円滑さと正確性

社内全体の基幹システムの整理が整ったら、次は顧客データの整理です。顧客ごとに違ってくる支払予定や入金手段などのパターンを正確におさえ、消込作業までの業務を円滑に進めるための準備を施しておきましょう。

その後の仕訳データ作成にも多大な影響がある

債権管理システムの仕訳データは、顧客ごとに違う支払パターンをおさえ、煩雑であった入金から消込までの業務内容の自動化を図ることができます。もし顧客データの事前整理で不備があった場合、誤った情報がシステムに入力され大きなミスに発展してしまいます。

多大な影響を及ぼすおそれがあるので、事前整理は慎重におこなう必要があるでしょう。

前受金の管理など、特殊事例も考慮すべき

債権管理業務を遂行してから、前受金など特殊事例があったことに後になってから気付かされることも少なくありません。一定化しているように思える業務内容でも、慎重に調査して誤りのないシステムをつくりあげることが大切です。

債権管理ソフト

煩雑な会計管理の突破口として多くの事業所が利用している債権管理ソフト。基幹業務が主体となりAI化が加速する現代で利用しない手段はありません。まずは債権管理ソフトが対象とする業務内容の範囲についておさえておきましょう。

大別すると販売管理システム附帯と会計管理システム附帯の2種類

先で述べたとおり、債権管理の業務内容は販売なのか会計なのかによって大きく違いが出てきます。債権管理ソフトも販売管理システム附帯と会計管理システム附帯の2種類に大別され、事業所の業務内容に寄り添ったスタンスで提供してくれます。

それぞれ機能面での特徴は?

販売管理システム附帯は、経理以外の営業部でも使いこなせるよう使い勝手のよさを重視している反面、専門的で細かな債権管理機能がやや不足している傾向があります。一方、会計システム附帯は、専門性が高く営業その他の人が使いこなすにはややハードルが高い機能を持っています。

独自システムの選択もあり

双方どちらかを選択するのではなく、自社の業務内容に則したシステムにするため、既存のシステムに必要な内容をプログラミングさせ独自スタイルのシステムをつくることが可能です。

事業所によって事業内容がそれぞれ異なるのは当然のこと。自由にカスタマイズできるパッケージシステムは、たくさんの会計管理の現場で活躍しています。

まとめ

最後に以下2つのポイントをおさえておきましょう。

煩雑な債権管理こそ自動化させるべき

煩雑な債権管理をおこなっている事業所こそ債権管理システムを使って自動化させることを躊躇する傾向があります。それはお金をもらうことよりも支払う方にシビアになり、入金作業を後回しにしてしまうからです。

支払いさえ怠らなければ、事業所の信用を存続できると過信しているところがあるのですが、回収や消込作業といった業務を怠った場合のリスクも考慮していくことが大切です。

細かな消込作業は最たる対象

膨大な数の売掛金と入金額を突合しマッチングしていく作業は困難極まりない作業です。中には手数料や税金が省かれ、請求書金額と入金額が合致しないケースもあり、締め日間際はベテラン経理担当者でも疲弊してしまいます。

債権管理システムはこのような細かな消込作業にぴったりな手段だといえます。作業内容にレバレッジをかけ、事業の業績アップにつなげていくよう努めましょう。